投稿者「kudou」のアーカイブ

雨の夜の話

ドアを開けると、上部に取り付けられたベルがカランカラン、と鳴った。  店仕舞いをしていたBAR【回帰線】のマスター藤堂・裕也はドアを少しだけ開けて、外の様子を眺めていた。少し前から降りだした大粒の雨は、勢力を保ったままざ … 続きを読む

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少しずつ近づく距離

都内某所の喫茶店で、テラス席に座る男性が一人。 コーヒーカップを目の前に、両肘をついて両掌の上にアゴを乗せ、ボーッと流れゆく人の波を見ている。 目の前にあるコーヒーからは既に湯気が消え、それがどのくらいの時間ここに居たの … 続きを読む

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再会

「土砂崩れ…か?」 ここはいつも通る山道。 普段は自分以外の車を見ることも殆どないのだが、この日は妙に混んでいた。 沢山の車のイラつきがクラクションの音へと姿を変えている。 天候は見事な大雨。 この大雨のせいで土砂崩れを … 続きを読む

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俺の名は

「うーん、いかにもって感じの廃墟だなあ……」 左の手で握った拳銃を右の肘に添え、右手で握った拳銃を顎に当てて、一人の青年が天井を見上げている。 彼の名はフェイト。 IO2からの任務を受け、一人でこの場所へと乗り込んだ。 … 続きを読む

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コネクション

それはある日、午前中からフェイトが草間興信所へと足を向けた時の事であった。 「こないだは小太郎のヤツに引っ掻き回されて、まともに挨拶どころか顔を合わせることも出来なかったしなぁ」  そんな事を呟きつつ、やってきたのは雑居 … 続きを読む

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いつかあなたは

それは、いつもの時間よりも未来の話。  とある少年が、立派にIO2エージェントとして育ち、アメリカの研修から帰ってきた時の話である。  四年の歳月を経て、久しぶりに東京の地を踏んだフェイト。 「四年くらいじゃ町並みもあま … 続きを読む

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妖刀みつがさね

「盗難事件、ですか」  訝しげな顔をして、武彦は依頼人の顔を見る。  現れたのはピシッと着物を着た男性。  椅子に座っていても背筋がピンと伸び、姿勢がすごく良い。  立ち振る舞いからも、どこか育ちがいいのではないか、と言 … 続きを読む

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タイムトラベラーと少年

時は不可逆と言う。  つまり、誰も時の流れには逆らえないという事。  時は過去から未来へ止め処なく流れ、人は抗う事すら出来ずにその流れに巻き込まれていく。  ……だが、極稀に。  故意か否かは定かではなくとも、その流れを … 続きを読む

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限界勝負inドリーム

ああ、これは夢だ。  唐突に理解する。  ぼやけた景色にハッキリしない感覚。  それを理解したと同時に、夢だということがわかった。  にも拘らず目は覚めず、更に奇妙なことに景色にかかっていたモヤが晴れ、そして感覚もハッキ … 続きを読む

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おべんきょしましょ

「………」 草間興信所の片隅に座り込んだ少女は、草間の行動をずっと見つめ続けていた。 何も言わないオッドアイの少女に、少し困惑しながら草間が声をかける。 「あー……あれだ。おまえ、珈琲でも飲むか?」 ゴシックロリータ調の … 続きを読む

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