小湊拓也WR(勇太編)」カテゴリーアーカイブ

探偵、捨て子を拾う

人を外見で判断してはいけない、とは言われる。 だが探偵は、人を外見で判断するのが仕事のようなものだ。 今回の依頼人は一見、まっとうな勤め人のようだった。堅い会社の営業サラリーマンで、きっちりとスーツを着こなしている。 妻 … 続きを読む

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あやかし荘へ、ようこそ

「先を越されちまったな、お前に」 いつもそうだが、この男は、いきなり現れたと言うよりは、いつの間にかそこにいたという感じに声をかけてくる。 「IO2の獲物を横取りとは、やってくれるじゃないか」 「……俺は、何にもしてない … 続きを読む

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人間嫌いの追憶

典型的なモンスター・ペイシェントであった。 「ここって刑務所かよ! 飯は不味いし看護婦は愛想ねえし!」  ベッド上で喚いているのは、20代半ばと思われる女性患者だ。  医師やナースが辟易しながらなだめているが、この手の患 … 続きを読む

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誰かがいる街へ

瓦礫と化した高層ビルの窓から、小魚の大群がのんびりと出入りしている。  ひび割れたアスファルトからは、海藻が伸び放題に生えてゆらめき、タコやヒトデや甲殻類の蠢く様を見え隠れさせている。  巨大なホオジロザメが、傍らを通過 … 続きを読む

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真夏の昼の夢

叩き付けるような暑さだった。  激しい蝉の声が、それに拍車をかけている。  体力が汗と一緒に流れ出してしまいそうな猛暑の中、しかし工藤勇太の心は弾んでいた。 「暑いなあ……よしよし、思った以上の暑さだ」  今日が、近年稀 … 続きを読む

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小さなともだち

柚葉の頭で一瞬、ほんの一瞬だけ、狐の耳がピンと立った。天王寺綾には、そのように見えた。 「聞こえる……」 「何がやねん」 「誰かが……ボクの仲間が、助けを求めてる……」  そんな事を言いながら、柚葉はすでに駆け出していた … 続きを読む

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脱出者たち(1)

教会。いや、大聖堂とも呼ぶべき荘厳さである。  高い天井を支える無数の石柱には、天使や聖人の像が彫り込まれている。  そんな聖堂の広い回廊を、工藤勇太は1人とぼとぼと歩いていた。 「え……っと、ここって夢の中?」  自分 … 続きを読む

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魔女狩りの時代

群集心理が、悪い方向へと暴走してしまった結果だろう。  そこへ権力者や教会の思惑が絡み、最終的には誰にも止められなくなってしまったに違いない。  それが中世の「魔女狩り」であると、弥生・ハスロは思っている。  迷信深い時 … 続きを読む

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