月別アーカイブ: 8月 2015

『かいぶつ』の昼下がり

今年の夏は猛暑が続くらしい。とは、どこかで聞いた。  そんな言葉は、『今年』でなくとも、毎年、もう数年、数百年と聞いてきたというのに、人間達はこぞってその話題に食らいつく。 「まるで蟻のよう……!」  東雲杏樹は、手にし … 続きを読む

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エージェント体験!

「んーんっんっー♪」  ご機嫌混じりに鼻歌を鳴らし、何やら地面に置いて押し当てているような素振りを見せる白いチンチラ。  耳用の穴が空いた赤系色のニット帽と同系色のマフラー。それに、前足を通した同じく赤系統の上着を羽織っ … 続きを読む

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テロリストの休暇の潰し方

何か、物凄く意外な事があったような顔をした少々人目を引く風体の少女が、月刊アトラス編集部室の前でドアの枠に右手を掛けて――そちらに体重を掛けるようにしてゆらりと立っていた。  歳の頃は中学程度、黒髪はショートで、金と白の … 続きを読む

カテゴリー: 02フェイト, 深海残月WR |

人間嫌いの追憶

典型的なモンスター・ペイシェントであった。 「ここって刑務所かよ! 飯は不味いし看護婦は愛想ねえし!」  ベッド上で喚いているのは、20代半ばと思われる女性患者だ。  医師やナースが辟易しながらなだめているが、この手の患 … 続きを読む

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夜の鼓動

残暑も後半を過ぎた辺り。 朝夕は冷え込むようになってきたが、昼間の日差しはまだまだ厳しいと感じる青空の下、外回りの営業をあらかた終えた弦也が一息つくために公園内のベンチに腰を下ろした。 「ふぅ……」 思わずのため息を漏ら … 続きを読む

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お花見延期警報中

1.  春なのに桜が咲かない。そんな事がこの街で起こっていた。  宴会好きの誰かが言った。 『こんなおかしなことが起こるのは、きっと妖k‥‥オカルトに違いない』  オカルトと言えば草間興信所。そうして草間興信所に集められ … 続きを読む

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クリスマスをもう一度

1.  冬の空気は冷たく澄んでいる。空を見上げれば今にも雪が降りそうな雲が厚く空を覆っている。  寒っ。  コートにかじかむ手を突っ込んで、街を歩き出した。  通りは赤と緑にデコレーションされて、どこからともなくクリスマ … 続きを読む

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夢見るアイドル

1.  春うらら。桜の花びらが雨のように舞う。  久しぶりのオフの日。フェイトはテレビをつけて、窓の外を見た。  暖かな春の日差しが少しだけ残っていた眠けを優しく溶かしていく。  今日1日、何をして過ごそうか? 夜中まで … 続きを読む

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おにいちゃんといっしょ☆

1. 「今日の仕事は終了っと」  フェイトは携帯端末から報告を済ませると、東京の街を歩きだした。  予定よりも早く終わった仕事。アメリカ研修の成果がすでに表れているのだろうか?  日本に戻ってきたばかりのフェイトは空を見 … 続きを読む

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アイドルとストーカーと俺

1.  5年経っても変わらないものがいくつもある。  その中のひとつに、昔来た覚えのあるネットカフェがある。  扉をくぐると…そんなに変わらない店内。ほぼあの頃のままの姿だ。 「さて、依頼人は…ここにいるはずなんだけどな … 続きを読む

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