01工藤勇太」カテゴリーアーカイブ

sinfonia.14 ■ 『宗』

――人里から離れた孤島にある研究施設。  相沢 馨はその患者の状態に、ではなく、その顔に驚いて目を大きく開けた。 「……ッ、工藤 勇太……!?」 「馨、時間がない! どうにかこいつを助けられないか!?」 「それより、宗は … 続きを読む

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sinfonia.13 ■ 「守るって決めたんだ」

状況は押され気味。  凛はその現実を受け止めながら、エストと共に魑魅魍魎が跋扈する渋谷の街で戦闘を繰り広げていた。  ファングと鬼鮫の戦いは、下手に助力しようと飛び出せば自分の身が危ない。  その上、魑魅魍魎は相変わらず … 続きを読む

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sinfonia.12 ■ prelude―Ⅱ

――焦り。心が揺れる。  勇太はさっき目の当たりにした犠牲者達が倒れている姿を思い出し、妙な興奮状態に襲われていた。 「早く人を助けなくちゃ、もっと人が死ぬ……!」  テレパシーを使っているせいで、脳に直接聞こえてくる悲 … 続きを読む

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天国?地獄?

「初詣、かぁ……」  頬を刺す様な冷たい風が吹き荒ぶ。  新年早々、その寒い風に晒された勇太はマフラーをすっぽりと鼻まで包み、ポケットに手を入れて立ち尽くしていた。  勇太は今、初詣に来ていた。 「寒いよ~、こたつ入りた … 続きを読む

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sinfonia.11 ■ prelude

「――ったく、おっせぇなぁ」  東京都渋谷。  かの有名な犬の銅像が置かれた前、大きな交差点の近くで一人の青年が、待ち人への不満を一人で小さく口にした。  約束から三十分程経っているにも関わらず、友人の女性は姿を見せなか … 続きを読む

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sinfonia.10 ■ 影、動き出す

――予想外な事態だ。  IO2のヴィルトカッツェこと、茂枝 萌は舌打ちした。 (……あの戦闘能力で私とそんなに歳も変わらないなんて……)  壁に掛けられたシャワーから流れて来るお湯を頭に浴びながら、目を閉じ考える。  圧 … 続きを読む

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sinfonia.9 ■ 整えられた舞台

睨み合いが続いている状況下、百合と武彦と勇太。そしてヴィルドカッツェとしての異名を持ったIO2の特殊捜査官、茂枝 萌。  萌の身体はタイトなバイクスーツのような服で包まれている。この服が特殊な戦闘服である事は武彦も百合も … 続きを読む

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sinfonia.8 ■ 接触―Ⅱ

「……失敗作……?」 「そうよ。あの子は能力を持っただけで何も変われず、身体を蝕まれただけの失敗作。薬がなければすぐに自我を崩壊する、憐れな存在よ」  クスっと小さく笑ったエヴァが口を開いた。勇太がその言葉に歯を食い縛る … 続きを読む

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sinfonia.7 ■ 接触-Ⅰ

「はい。…勇太、電話です」 「俺に?」凛から渡された携帯電話を手に取った勇太が不思議そうな顔をして携帯電話を耳に当てた。「もしもし?」 『よう、俺だ』 「草間さん!?」  思わず素っ頓狂な声を上げながら勇太は驚いていた。 … 続きを読む

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sinfonia.6 ■ 思惑-Ⅱ

―「解った、協力する」  この言葉を、勇太は後悔していた。  その事を強く感じたのは、部屋を後にして凛と共に楓に連れられ、研究施設らしい階層へと着いた瞬間だった。  白衣を着た男達が歩いていく楓に道を譲り、頭を下げている … 続きを読む

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