01工藤勇太」カテゴリーアーカイブ

灰色の翼―Ⅲ

朝陽を背に浴びながら、勇太と武彦は神社へと向かって歩いていた。勇太の耳には相変わらずの物悲しい歌声が聴こえて来る。 「そういえば草間さんも不思議な夢を見たって言ってましたよね?」勇太は思い出したかの様に尋ねた。「どんな内 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, Case2, 白神怜司WR(勇太編) |

灰色の翼―Ⅱ

「…ここがさっきのお婆さんの言ってた神社かな?」  山の中をひたすらに続く階段を抜けた先、ひっそりと佇む由緒ある神社が勇太の眼前に広がった。広々とした境内が夕陽で紅く染められている。もう既に夕刻。真っ暗になってしまえば薄 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, Case2, 白神怜司WR(勇太編) |

灰色の翼-Ⅰ

草間興信所。依頼がある度に色々な能力者と出会っているという武彦の元には次々と依頼が舞い込んでいた。ある者は危険な、ある者はくだらない内容。そんな中でも群を抜いて依頼が多い怪奇現象の類に武彦は頭を抱えて悩んでいた。そんな折 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, Case2, 白神怜司WR(勇太編) |

危険因子

大浴場から武彦が戻っている最中、丁度逆側の通路から主人が歩いてきた。 「おはようございます、草間様。昨日はよく眠られましたか?」作り笑いを浮かべて丁寧に対応をする。 「えぇ、おかげ様で。ただ、連れの男の子が昨夜は部屋に戻 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, Case1, 白神怜司WR(勇太編) |

勇太の勇は勇気!

「じゃ、先行ってきまーす」  勇太はルンルン気分で大浴場へと向かった。が、あくまでも探偵業の付き添いである事を思い出した勇太はテレパシーを使って思念を探す。怪しそうな波動や思念があれば、後で調べに行こうと思っていたのだ。 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, Case1, 白神怜司WR(勇太編) |

新人探偵

IO2から武彦が離れて探偵事務所を開業させてから一か月程過ぎた頃。勇太は武彦に連れられて新幹線に乗り込んでいた。 「おわぁ…、俺新幹線乗るの初めてだ…。あっ、お弁当売ってくれる人とか来るのかな!?」 「うるせぇぞ、勇太」 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, Case1, 白神怜司WR(勇太編) |

乱れる心-Ⅱ

「ば…化け物…っ!」  唐突に起こった勇太の心の暴走に、周囲は沈黙に包まれていた。そんな沈黙を砕く様に少年の一言が響き渡る。 「きゃー!」 「アイツ、何かしやがった!」 「化け物だっ!」  周囲の生徒達の恐怖の入り混じっ … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, 幼少期(白神WR), 白神怜司WR(勇太編) |

乱れる心-Ⅰ

放課後の校内に、吹奏楽部の練習する楽器の音が鳴り響く。閑散とした校内に響く音は、風と共に校内を吹き抜ける様に流れていく。 「…さて、今日の練習はここまでにしましょう」  吹奏楽部が集まる音楽室で、眼鏡をかけた若い音楽の先 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, 幼少期(白神WR), 白神怜司WR(勇太編) |

最愛なる家族

「―工藤主任、いました!」  武力行使は正直好かない。抵抗されれば死傷者が生まれ、抵抗されずとも憎まれ役を買って出なくてはならない。私はそんな事を思いながら、普段は強行突破の任務を行う。だが、あの日だけは違った。 「…こ … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, 幼少期(白神WR), 白神怜司WR(勇太編) |

手を繋ごう

「特殊銃火器武装部隊、第一中隊隊長及び特殊銃火器武装部隊主任、工藤主任」背後から突如声をかけられる。 「よしてくれませんか。その長い呼び名は私には不釣合いな程に堅苦しい」笑う様に振り返る。「ディテクター」 「実験動物の経 … 続きを読む

カテゴリー: 01工藤勇太, 幼少期(白神WR), 白神怜司WR(勇太編) |