01工藤勇太」カテゴリーアーカイブ

暑中見舞いに不思議な蜜を~草間興信所編

「暑中見舞いにアンティークショップの店主、碧摩 蓮(へきまれん)からこれが届いた」  草間 武彦(くさま たけひこ)はテーブルの上に子供の頭ほどの瓶をどんっと置く。  妹の草間 零(くさま れい)は兄の手元にあるそれを不 … 続きを読む

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暑中見舞いに不思議な蜜を~アンティーク編~

「お願いがあるんだよ。ああ、心配しなくても構わない。ただこれを草間 武彦(くさま たけひこ)のところに持って行って貰いたいだけさ」  そう言ってアンティークショップの主人、碧摩 蓮(へきま れん)は足元から一つのガラス瓶 … 続きを読む

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結婚しようか、例えひと時の夢だとしても

幸か不幸か。  それは六月のある日の出来事。 「にゃにゃー♪ 今日も遊びに来たにゃーん♪ んにゃ?」  現実世界では高校生男子である俺、工藤 勇太(くどう ゆうた)は夢の世界では五歳児程度のチビ猫獣人の姿になれる能力を持 … 続きを読む

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二人が困った問題―押し掛け少女

「以前は私の迷いを断ち切って下さって真に有難う御座います。心からお礼を申し上げたいと思い、こうしてスガタ様に会いに参りました」  深々とお辞儀をする少女。  彼女はスガタの前に立ち、にっこりと微笑む。だが、スガタの方は「 … 続きを読む

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綻び結び8

「あっ、駄目だって……っ無理……っいくらなんでも……」  俺は自分の口元を押さえながら声を耐える。  だが、背後の男は俺をしっかりと押さえつけ、目の前の男は「銜えろ」といいながらソレを差し出す。口を噤んで拒絶すると無理や … 続きを読む

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綻び結び7

「カガミ、何をしているんだい?」 「手を繋いでんだよ――視えたから」 「君の能力……僕らよりほんの少しだけ強い『未来を見る能力』の事かな」 「分かってんなら、もう良いだろ。身体は三人に任せて俺も行く。フィギュア一人で潜ら … 続きを読む

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綻び結び6

 莚の案内で俺には見えない糸の先を巡り、山場を進む。  ミラーと対峙した時に負傷した傷が酷く痛むけど、それでも俺は前に進まなきゃいけないんだ。途中スガタとカガミがバランスを崩しよろけた俺を支えてくれる。彼らには自己治癒能 … 続きを読む

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綻び結び5

『いやだあぁああああ! 殺さないで!』 『次は上手くやるから、止めて、殴らないで、蹴らないで!』 『失敗作じゃない、失敗なんてしてないから。ほら、見てよ。ねえ、俺を見てっ!!』 『ぅ、う、う……どうして殺さなきゃ殺される … 続きを読む

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綻び結び4

―― 殺さずに済む方法など、どこにあるんだい?  男の声が俺を意識の深層へと誘う。  プ ツ リ 。  そして『暗転』。  意識が途切れる音がこんなにも鮮明に聞こえたのは初めてだった。 「スガタ、お前は莚を護れ」 「分か … 続きを読む

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綻び結び3

「初めまして。<迷い子(まよいご)>、今日はどんな御用かしら?」  ああ、またか。  俺は床まで付くほど長い灰掛かった黒髪を持つ足の悪いゴシックドレスの少女、フィギュアにそう挨拶されちょっぴりガクッと肩を下げる。今、木製 … 続きを読む

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