『虚無の境界、17歳編』 ~Guilty~
「―来るな、勇太!」
「草間さん!」
勇太が手を差し伸べるが間に合わない。武彦が光りの渦へ飲み込まれる。
「…草間さんを、何処へ飛ばした…、柴村 百合!」
「…フフフ。焦らなくても、直に会えるわ…」
虚無の境界、17歳編。遂に賽は投げられた…。
「…勇太。お前…―」
「―さよなら…。…草間さん…!」
――。
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『17歳編、guilty終了後。完全オリジナルストーリー』 ~Gift~
――「ねぇ、勇太? 私の事、憶えている?」
「虚無の境界との戦いが終わって、もう一ヶ月かぁ…」風を切る何かが
勇太へと一閃を描き、飛んで行く。「―っ! これは…、“念の槍”…!?」
「…零距離念力」勇太へ触れた白く細い手と声が、勇太を吹き飛ばす。
「ぐっ…! がはっ…!」
「…何で…お前が…!」
「…武彦、会いたかったよ…」
「嘘だ…! お前はあの時、俺の手で…っ!」
武彦と勇太の元へ現われた、新たなる刺客―。
「…どういう…事だよ…父さん…!?」
「欠陥品に用はない。死ね、勇太」
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~Gift~
虚無との壮絶な戦いから一ヶ月。勇太は何気ない日々に戻れた安堵感
と、その空虚感に襲われながら退屈な日々を過ごしていた。
「…はぁ…」
あれだけの激しい戦いをした後に平穏が訪れる事は、勇太にとっても
願っていた事だ。しかし、何かが物足りなくすら感じてしまう。武彦と
鬼鮫、親しい仲間達とは遂に別の世界の住人となってしまった。そんな
気分すら感じる。
「…俺、何でこんなに退屈な気分なんだろう…」勇太が不意に呟く。
「退屈なら、遊びに付き合ってよ」
何処からともなく声が聴こえ、殺気が襲う。不意に飛んで来る殺気の
篭った何かが勇太を貫こうと一直線に風を切って襲い掛かる。
「―…っ!」勇太が後ろへ飛び、飛来した何かを見つめる。「これは…
俺の“念の槍”と同じ…!?」
「…避けれるんだね…」一人の少女が勇太に向かって手を翳す。「これ
はどう?」
「…“重力球”…!?」少女の手から放たれる球体に思わず勇太が驚く。
「はっ!」勇太が同じく“重力球”を使って相殺させる。
「ねぇ、勇太? 私の事、憶えている?」少女が勇太へとそう言って真っ
直ぐ勇太を見つめた。
「…悪いけど、知らない…。でも、俺と同じ能力に、その緑色の瞳…。
無関係って訳じゃ、ないよね…」勇太の表情に緊張が生まれる。「あんた、
一体誰?」
「…何も知らないんだ…」少女はそう言って勇太の背後へと一瞬でテレポ
ートした。「私の名前は…○○」
「…?」
「アナタの○○だよ…」
「…っ!?」