投稿者「工藤」のアーカイブ

大幹部の帰還

中央に据えられているのは、培養液で満たされた大型のカプセル。 まるで透明な棺のようでもあるそれを、生命維持用の様々な機器類が取り巻いて、祭壇のような形を成している。巨大な、機械の祭壇である。 祀られているのは、棺にも似た … 続きを読む

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新聞部員フェイト

「廃病院に幽霊、とはね」 工藤勇太は呆れて見せた。 「お約束……って言うのか?」 「お約束ってのは大事だぜえ」 デジタルカメラを片手に、馬場隆之介は張り切っている。 「見ろよ工藤。学校近くに、こんな立派な物件があったなん … 続きを読む

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放課後の悪魔

「古い読み物で見つけた魔法なの」 学生服の少女は、そう言って擦り切れている紙切れを見せた。放課後の美術室には二人しか人の姿がなかった。 「紅いインクとはちみつ、摩り下ろした月桂樹。それから灰をひと匙混ぜたものを使って魔法 … 続きを読む

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黒い灯火

ドゥームズ・カルト本部施設、大僧正の間。 その床に、真言の符が3枚、それぞれ1本ずつのクナイによって鋲留めされ、三角形を成している。 三角形を成しながら、電光を発している。 3点から発生した電撃の光が、バリバリと荒れ狂い … 続きを読む

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狼は吼え、猟人は潜む。そして楽聖は歌う

「止めてくれ」 ニコラウス・ロートシルトが言うと、老執事は黙って車を停止させてくれた。 運転手が龍臣であれば、止めてはくれなかっただろう。彼は、危険があると判断すれば平然と主の命令を無視する。 だが、この老執事は違う。い … 続きを読む

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滅びの聖女

自分が何故、こんな所にいるのか。何のために、ここへ来たのか。  それをフェイトは、思い出した。思い出すと言うよりも、改めて考えてみなければならなかった。  ドゥームズ・カルトを壊滅させる。それが任務である。  だが壊滅と … 続きを読む

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Mの真意

でっぷりと肥えた身体に、大僧正のきらびやかな装束が、まあ似合ってはいる。  その着飾った肥満体に、何人もの若い女が寄り添い、艶やかに微笑んでいた。大勢の女性信徒の中から、大僧正の妾として選りすぐられた女たち。  酒杯を片 … 続きを読む

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滅びの神殿へ

お前、割とキレやすいからなあ。 知り合いに、そう言われた事がある。その通りだ、とフェイト自身、思わざるを得ない。 頭に血が昇ると、止まらなくなってしまう。幼い頃、父親の肉体を破壊した時から、自分はそうだ。 インドでは、殴 … 続きを読む

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金色の蛾と褐色の蝶々

オーリエ家の使用人たちが日頃していた事を、そのまま実行する。 そう思えば、さほど難しい事ではなかった。 「使用人どもに出来て、私に出来ないはずはないのだ……ふん。こんなもの、こんなもの」 ウィスラー・オーリエはダスターを … 続きを読む

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蘇る因縁

 意識を失う寸前、僧衣をまとった男の姿を見た、ような気がする。  仏教の僧侶か、キリスト教の司祭か、判然とはしないがとにかく神聖な装いをした男性。  力を消耗し尽くしたイオナの目に、その姿は、とてつもなく神々しく映った。 … 続きを読む

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