投稿者「工藤」のアーカイブ

ソウル・イーター

 助手席にも、後部座席にも、誰もいない。  今この車の中にいるのは、自分1人である。  ハンドルを転がしながら、フェイトはしかし声をかけた。 「……アデドラ、いるんだろ?」  いるわけがなかった。アデドラ・ドールは今、ア … 続きを読む

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ハイ・プリースト

世賀平太のこよなく愛する月刊アトラスが、廃刊の危機を迎えている。  事実を、ありのままに書き過ぎてしまったからだ。  無理もない部分はある、と世賀としては思わなくもない。  ニューヨークを蹂躙する、巨大な機械の怪物。それ … 続きを読む

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魔眼の封印

あの赤い瞳の少女は、確かに恐ろしい敵だった。恐ろしい敵を、フェイトが1人で引き受けていた。  その間、イオナが楽をしていたわけではない。  この敵たちを相手に戦い、切り抜け、力を消耗し続けてきたのだ。  皮膚を剥ぎ取った … 続きを読む

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ローリング・ダウン

ジャズなど聴く耳は持っていないし、酒が飲める年齢でもない。  このジャズクラブは、だからエリィ・ルーにとって、あまり居心地の良い場所ではなかった。  グランドピアノを中心に、ボックス席が散在している。  今は営業時間では … 続きを読む

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エメラルドの隻眼が見つめるもの

「良かったのか? 本当に」  車のハンドルを小刻みに転がしながら、その青年は訊いてきた。  黒いスーツに身を包んだ若者。瞳がエメラルドの如く緑色である事を除けば、何の変哲もない20代の日本人青年だ。  フェイト。それが彼 … 続きを読む

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再戦・吹雪の刃

空いている席は、いくらでもある。  だがその男は、店に入って来るなり迷う事なく、伊武木リョウの隣に腰を下ろした。 「1杯おごらせてもらいたいところなんだが、懐具合が寂しくてな」  くたびれた中年サラリーマン、にしか見えな … 続きを読む

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チーム・ディテクター

ダイヤル式の黒電話。今の子供たちが見たら何だかわからないだろう、とフェイトは思う。  部屋の隅では、奇妙な箱が、女性歌手の歌声を流している。手作りの鉱石ラジオである。  壁際に放置されたテレビは当然、地デジ非対応だ。   … 続きを読む

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清掃人たち

見覚えのある生き物だった。  太く不格好な四肢を伸ばし、一応は人間の体型をしている。  力士の如く肥満した、その巨体の、ある部分は獣毛を生やし、ある部分は鱗に覆われ、ある部分は甲殻状に固まっている。そんな全身から、百足の … 続きを読む

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異形の軍団を率いる者

「おお奈義さん。俺あんたの事、見直したよ」  A7研究室を訪れた奈義紘一郎を、伊武木リョウが嬉しそうに出迎えた。 「冷血漢を気取ってるくせに、優しい所あるんじゃないか」 「何の話だ」 「偉い人たちに、かけ合ってくれたんだ … 続きを読む

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生体兵器の休日

5年間、アメリカで暮らした。  だからと言って食生活が完全にアメリカナイズされてしまったわけではなく、焼き魚と味噌汁と白米ご飯がメニューにあれば、普通にそれを選んでしまう自分がここにいる。 「甘味と油の量が……冗談抜きで … 続きを読む

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