01工藤勇太」カテゴリーアーカイブ

第7夜 捕らわれの怪盗

午後1時10分。  生徒会室に向かっていたら、バタバタと自警団服を着た生徒達が走っていくのとすれ違った。 「随分慌ただしいね。普段は廊下走るの率先して怒るのに」 「そうですねえ……、今回アポ取るのも随分渋られましたし」 … 続きを読む

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繋がらない言の葉

あれは一体何だったのか……。  工藤勇太は辺りを見回したが、もうあの独特の甲高い声はもう聴こえなかった。  海棠秋也は眉を潜めたまま辺りを見回したが、やがて首を振った。 「今の声は……?」 「……あれが、幼馴染の声」 「 … 続きを読む

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連鎖反応

例えば、最初は1つのボタンのかけ違えだった。  しかし1つボタンをかけ違えてしまったら、正しい位置にボタンがかかる訳がない。正しい位置にボタンをかけるためには、全てボタンを外して、一からボタンをかけ直すしか方法がないのだ … 続きを読む

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ひとりぼっちは辛いから

うーん。  工藤勇太は伸びをしながら、温くなった缶コーヒーを口につける。買ったばかりの時は冷たくって手を冷やしたのに、今はポタポタ水滴が落ちる缶が気持ち悪いと思う程度で、甘ったるい味もすっきりはせずに喉に絡みついてすっき … 続きを読む

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大切な物は失って初めて分かるもの

カンカンとあちこちで金槌が振るわれる音が響く。  既に目前に迫っている聖祭の舞台セットが作られているのだ。既に各学科も演目用練習にリハーサルが進んでいるらしい。  何と言うか空気が弾んでいるなあ……。  いつか怪盗が現れ … 続きを読む

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第6夜 優雅なお茶会

午後3時10分。  最近はあちこちが騒がしかったにも関わらず、今日はのんびりとした空気で包まれている。  うーん……。  工藤勇太は水泳時の水抜きの要領で、とんとんと耳を叩いていた。  前にテレパシーを大量に使った影響が … 続きを読む

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昔話を少しだけ

その日は聖祭の用意で、学園内も慌ただしかった。  大変そうだなあ。  工藤勇太は窓の外を横切る人々を眺めながら、他人事のように思う。  実際の所、他人事である。 普通科だと普通の文化祭の準備と同じような雰囲気だが、他の学 … 続きを読む

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今も昔も色鮮やかな

「うーん……」  工藤勇太は首を傾げながら、フェンシング場をうろうろしていた。  今は学園最大のイベント、聖祭の影響で、フェンシング部も今は部活動は行っておらず、フェンシング場も、どこかの部活の演目用の舞台設置が始まり、 … 続きを読む

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泉のコンチェルト

「ふんふんふんふん……」  工藤勇太はヘッドフォンで曲を聴いている。図書館でCDの貸出も行われており、勇太の最近聴く曲は専らクラシックだった。  前に海棠と約束したのだ。いつか一緒に曲をしようと。  しかしまあ……。 「 … 続きを読む

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勇太のお悩み相談室

「あっ」 「あっ、こんにちはー」  今は3限目と4限目の間。  工藤勇太はちょっと喉が渇いたから1階の自販機でジュースを買いに来ていた。取り出し口に手を突っ込んでジュース缶を取り出した所で、隣の自販機でジュースを買ってい … 続きを読む

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