01工藤勇太」カテゴリーアーカイブ

奇跡の代価 後編

この日、興信所を訪れていたのは初老の女性であった。  身なりは取り留めて言う事はないが、顔のシワと頭髪に白髪が混じっている所を見ても、その苦労が窺い知れる。 「で、本日はどのような用向きで?」  来客用ソファの対面に座っ … 続きを読む

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奇跡の代価 前編

夜の公園。  敷地はかなり広く自然も多いこの公園。植林が施され、初夏のこの季節は緑も鮮やかだった。  昼に訪れれば来たる夏を感じるにはもってこいの、憩いの場となろう。  だが今は違う。  そこらに漂う殺意の気配。それはさ … 続きを読む

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タイムトラベラーと少年(勇太編)

時は不可逆と言う。  つまり、誰も時の流れには逆らえないという事。  時は過去から未来へ止め処なく流れ、人は抗う事すら出来ずにその流れに巻き込まれていく。  ……だが、極稀に。  故意か否かは定かではなくとも、その流れを … 続きを読む

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開かずのパンドラロッカー

「おぉ、荒れてる荒れてる」  いつものネカフェでパソコンを覗きながら、呆れ顔で雫が呟いた。  ヒミコが店に入ってきたのはそれとほぼ同時だった。 「雫さん、どうしたんですか?」 「あ、ヒミコちゃん、おっつー。これ見てよ」 … 続きを読む

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黒い炎

草間興信所のドアが叩かれる。 「どうぞ、開いてるよ」  零がいなかったので、所長の椅子に座っていた武彦がぶっきらぼうに応対した。  ドアが開かれると、そこにいたのは和装の少女。  十代半ばだろうか。見目は麗しいが、どこか … 続きを読む

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限界勝負inドリーム3

ああ、これは夢だ。  唐突に理解する。  ぼやけた景色にハッキリしない感覚。  それを理解したと同時に、夢だということがわかった。  にも拘らず目は覚めず、更に奇妙なことに景色にかかっていたモヤが晴れ、そして感覚もハッキ … 続きを読む

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落ちてるものは拾ってしまう

いつもの草間興信所。  所用から戻ってきた武彦は、雑居ビルの階段を上がり、自分の事務所のドアに手をかけようとしたのだが……。 「ん、なんだこりゃ」  ドアの前に落ちていたのはボロボロの本。  誰かの落し物かと思って手に取 … 続きを読む

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限界勝負inドリーム 2

 ああ、これは夢だ。  唐突に理解する。  ぼやけた景色にハッキリしない感覚。  それを理解したと同時に、夢だということがわかった。  にも拘らず目は覚めず、更に奇妙なことに景色にかかっていたモヤが晴れ、そして感覚もハッ … 続きを読む

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一網打尽!

工藤勇太が目覚めると、そこは汚いビルの中だった。 「あっれ……俺、なんでこんな……」  腕と足が縛られている。  それに後頭部がやけに痛む。  普通ならこんなビルの中になんか迷い込む事なんかない。  その上、こけて後頭部 … 続きを読む

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限界勝負inドリーム

ああ、これは夢だ。  唐突に理解する。  ぼやけた景色にハッキリしない感覚。  それを理解したと同時に、夢だということがわかった。  にも拘らず目は覚めず、更に奇妙なことに景色にかかっていたモヤが晴れ、そして感覚もハッキ … 続きを読む

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